あれから、一年、たちます。



最近、我が家の愛車、ワゴンRが可愛くて可愛くて仕方がない私。
それどころか、よそ様のワゴンRも可愛くて可愛くて仕方ない私・・・・・。
 
 もう、おととしになるね、11月に新車で買ってからというもの・・・・
 
 ペーパーだった私が容赦なくガツガツ壁にぶつけるわ、運転上手い旦那すら我が家の狭い駐車場への車庫入れの際に、壁際にこするわ、挙句、購入したてだったのに、あっさりと100円パーキングで当て逃げされるわ・・・(昔日記に書いたなぁ・・)

 あっという間に新車とは思えない位のかわいそうな状態になったんだけど、ドアべコッてなっていても、ミラー傷入っていても・・・・大好き度が増していくのでした。


 それを、さぶが自ら、部品をオークションでゲットして、直してくれて。
 私の前職でも、お買い物いくにも、旅行にいくにも、大活躍してくれて。
  どんどんどんどん、愛車ラブ、状態になってきていることは、今更説明するまでもないですな (爆)
 
 んで、今後は、後姿や内装を面白くしよう、ということで・・・チョロQをいっぱい車内に飾って、ターンテーブルおいてみたりとか、後ろのロゴを着色しようとか・・・・イルミネーションつけよう、とか、親ばかならぬ、車馬鹿なことを企画中・・。
 


 さて。
こんな数々の修羅場?を乗り越えてきた我が家のワゴンRですが・・・・・・・・・・・
実は1年前、車にとって、一番最悪なつらい目に合わせてしまいました。

 ここにはあえて書かなかったけれど。
1年前、6月18日の深夜、私も同乗している時、さぶが、我が家のワゴンRで人身事故をおこしました。
 その日、ちょっと遠方で飲み会をやっていた私を迎えにきてくれた帰り。
さぶも、天神の古本屋に立ち寄るつもりだったので、いつもは曲がらない交差点で、左折をしたときのことでした。

 



 相手は学生の男の子でした。
横断歩道でお互い青信号、こちらは左折・・・
横からすっと横断歩道に入ってきた自転車、それに気付けず、乗っていた被害者もろとも、交差点の真ん中まで吹っ飛ばす格好になり・・・そのとき私はなぜか、正面を見ていなくて、(携帯を見ていたのかな、確か。)

・・・妙な物音ではっと顔を上げると、さぶが、『車寄せて、で、救急車呼んで!』と叫びながら車を降りていくところでした。
 意味がわからず、また、繁華街にもかかわらず・・・・・・・・深夜で、周りの店なんかも閉まってしまっていて、暗かったので・・・とりあえず、車を寄せて、車を降りて・・・・気付くとあたりは赤いサイレンの渦でした。
 救急車、たくさんのパトカー・・・・詳しくはここでは書かないけれど・・。

 あの時、一緒に飲んでいて、いつも帰ったメールをするのにメールがこないからと心配してくれた親友。
 不安でたまらずメールしたら、即メールで励ましてくれた・・・素敵な友人。
 今思えば、ごめんね、動揺していたよね、私。かなりね。
 
 事故直後、被害者の意識ははっきりしていました。
倒れたまま携帯でどこかに電話するほど、口調もきちんとしていたし、救急隊員に自分の名前、住所も自分で伝えていました。ただ・・・・目から上が血だらけで、頭蓋骨が半分陥没してしまっていて、頭の形がありませんでした。
 

 本人が鏡か何かでその姿を見たら、きっと卒倒していたんじゃないかな・・??
 赤いサイレンの中での事情聴取、真っ赤な血痕。

 ワゴンRもよくよく見てみると・・・フロントガラス半分に大きな蜘蛛の巣状のヒビが入り、粉々になったガラスがぱらぱらと運転席にこぼれ・・・・フロントは、自転車のかたちにぼっこりへこんでいました。フロントガラスのフレーム部分も・・被害者が頭をぶつけたそのままの形で凹んでいたと思う。

 病院に運ばれた被害者はその後、すぐに意識がなくなり、そのままICUへ入りました。
 


 とにかく、祈るしかなかった。
毎日、祈るしかなかった。
 
 命を助けて下さい、と。

 これから先、もう、何もいらないから、とにかく生きていてください、と。
被害者が、学校へまた、元通りに行けるよう、と。

 そんな状態でも日々日常どおりの生活をこなさなければならないのはある意味苦痛なこと・・・仕事、料理、洗濯・・・。

 一番つらかったのは絶対にさぶで、でも仕事があるから自由がきかないわけで・・・。
事故の翌日すら、会社、休めなかった。
人の命がかかっている、とにもかくにも、行くことが誠意である、というようなそんな状況で、その事情を上司に話しても、目先の忙しさで、ほんの一時間も抜けさせてくれず、被害者の病院にすら行かせてくれないようなそんな体制の会社、夜になってようやく、早引きさせてくれたけれど、でも、そんな会社に勤めている自分自身がすごくむなしかったんじゃないかな、と思う。
少なくとも、私はそう思った、ものすごく鮮明に覚えているもの。
 さぶが仕事の合間をぬって、代理で病院に駆けつけている私に、何度も何度もメールしてきたこと。普段、メール不精のさぶが、私のメールをくまなくチェックしていてくれたこと。

  最悪の事態が起こり、さぶが交通刑務所に入った時のこととか、なんかも真剣に話し合いました。
 今後の結婚生活、どうしていくか、私一人でどうやって生活していくのが、何をするのが一番ベストなのか、先方への償い、そして、私たちは2人でどう生きていくべきか・・・。
 
 しかし、そんな仮定話なんかしていても、なんの意味もないし・・・。
 その時ばかりは私も必死でさぶの代理人に、手足になりましたね。
 
 本人に会えなくても毎日できる限り、お見舞いに行って、先方のご家族にとにかく必死で必死で頭を下げて・・・。それしかできない自身を恨みつつ。
 病院では情報が得られないので、警察ともコンタクトとって、保険屋さんとも打ち合わせをして・・・。

 あんなに無の状態で、うまく体が動いてくれたのは、我ながらすごいな、と思いました。
 感情をどっかに置いてきたまま、冷静に事務的に動いている自分にちょっと驚きました。
あぁ、意外と私、冷淡なのかな?と・・・。
しかし、やっぱりどこかで感じている恐怖感を、悟られまい、悟られまい、と必死で耐えて、さぶがこれ以上へこまないよう、努めて冷静に明るく振舞っていた私でしたが・・・・・。
被害者の命が助かって、ICUから一般病棟に移った、と聞いた日は・・・力が抜けて、号泣しちゃいましたしね^^;


 幸い、相手の学生さんも、とりあえず、は元気に回復され(頭を打っているから、まだ、後遺症の心配もあるため、通院は未だにされていますが・・・)、大学にも今は普通に通われているみたいで・・・・。
 

 保険会社を通じての示談も成立し、(本当に、事故をおこした、と言うこと以外は。。。全てにおいて、本当に人間に恵まれていました。普通だったら、あの頭の傷を見たら・・先方の反応としてはこうはいかなかったと思います。未来ある若い学生の息子さんが、こちらの不注意で事故にあって、しかも頭を打ったのだから・・・。)罰金やら減給やらはとにかく、さぶが一番恐れていた免許取り消しもなく・・・。 これは、先方がさぶを訴えなかった、からでもあります。
(さぶは職業上、免許がなくなってしまったら、会社首になっても文句は言えないからねw)

  
 社会的な罰、金銭的な制裁、は当然受ける、そして受けるべきけれども、その他の部分では本当に色んな人たち、環境に助けられ・・・。
 1年たって、ようやく落ち着いて、事故のことをこうやってここにも書けるようになった次第です。


 お金で済む問題ではないけれど・・・相手が亡くなっても、誠意ってお金しかないんだよね、今の世の中・・・。 そう思うとなんだかすごく胸が痛い。絶対お金で済むものではなく、済むはずのことではなく・・・。
 
 本当に命があるとはすごいこと。
今ここに生きているのは素晴らしいこと。生かされているというのは、何かしら大きな意味がそこにあるということ。

 本当に元気に回復してくださってよかった・・・。
心からそう思います。

 で、ワゴンRも一歩間違えば殺人マシーンになるところ、だったのですが・・・。

落ち着いた頃、ようやく修理に出し、事故で痛んだ部分は綺麗になって戻ってきました。

 人をはねた車には乗りたくない、とさぶは言いましたが・・。
私は事故を起こした、そして、被害者の方も頑張って闘って助かってくれた、だからこそ、ワゴンRにもきちんと最後まで、乗れなくなるまで?乗ってあげたい、とさぶに言いました。

 そして今、大活躍中なのです。
今まで車にお金かけるなんて、なんて思っていた私でしたが・・・・。
 ようやく、車にも『慣れて』きたかな?
前にも書いたけれど、本当に慣れるまで、ものすごく時間がかかる私・・・・・・・・・人にも環境にも物にも、慣れてからの愛情のそそぎっぷりが、我ながら素晴らしいのですw

 なんかとりとめのないダラダラ日記になってしまったわ。
失礼しましたっw
 
by kwsknok | 2007-06-18 20:09 | ワゴンRちゃんとV-MAX